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薬漬けにしない医療

高齢者の診察をしていると、10種類を超えるような大量の薬を飲まれている方も多く居られます。薬を飲むと胃が荒れるから胃薬も一緒に、という経験のある方も多いでしょう。○○の病気があるからこの薬、△△の病気にはこの薬…と、病気が増えるにつれ、薬もどんどんと増えていきます。本当に、それだけの薬が必要なのでしょうか?


脳外科医として急性期医療に携わった人間として、高血圧・糖尿病などのコントロールが、脳卒中の発症や再発の予防に重要なことはよく理解しています。それだけでなく、いろいろな病気の予防・コントロールのために最善の方法と思って、医師は薬を処方します。しかし、○○科と△△科と…と病気に合わせて、複数の科を受診していくうちに、薬は増えてしまうことが多く、中にはよくわからないまま作用が重複する薬を飲まれている方もあります。


前述の「胃が荒れる」のように、どの薬にも少なからず副作用があります。種類が多くなれば多くなるほど、その可能性も高くなります。個々の状態に応じて、それぞれの薬の必要性を十分に考え、時には取捨選択することも必要であると私は考えています。


一つ一つの病気だけでなく、全体としてそれぞれの薬の必要性を考える。そこにはもちろん、病気や状態のことを十分に説明し、患者さんに理解していただくことは必須であると考えます。薬だけでは無く、生活習慣の改善などについても提案し、患者さんそれぞれの状態に応じて、薬漬けにしない医療を目指しています。


薬が多くなってしまって困っている方、飲みたくない・減らしたいのだけどできない方など、気軽にご相談ください。