○○が体に良くないと言われて悩んでますとか、△△がいいと言われたけどできませんとか、人から言われたことがストレスになっていませんか?

医学や健康科学の分野は、「エビデンス」が重視される時代となりました。エビデンスとは、病気や症状に対して科学的な根拠を示すものです。わかりやすく言うと、「これをすると90％の確率で治ります」とか、「この状態だと70％の確率で病気になります」という統計的な情報です。これは、「確率的」な情報であって、「絶対的」な情報ではありません。もちろん、その情報の信頼度を高める研究や、その情報の信頼度を検討する事はとても重要ですが、生体には個体差によるゆらぎが必ず存在するため、100％の情報は無く、個々にあわせて適切に修正する必要があります。

「体に悪いとわかっちゃいるけどやめられない」「治る見込みが無いと言われたけどなんとかしたい」
こんな気持ちも、僕は大切にしたいと思っています。エビデンスに基づいたリスクを十分に説明し理解した上で、それを選ぶか選ばないかは、最終的にはあなたの意志です。主役はエビデンスでは無く、あなたの意志なのです。
人生において、病気にならないことや死なないことだけが目標では無いと思います。例えば、プロのモータースポーツ選手や格闘家など、エビデンスからすれば怪我や死亡のハイリスク群です。でも、やることの価値を重視しているから危険を冒してもやっている、これがそれぞれの価値観です。危険だから競技を中止するということはありませんよね。
健康においても同じことで、リスクが高いとわかっていてもやめられない、というのは、その体に悪い行為を続けることの価値も捨てられないからです。その価値感を尊重しリスクも下げるというのは相反することですが、できる限りその気持ちに寄り添いたいと考えています。

エビデンスではなく、あなたの意志が主役です。あなたの人生にとっての価値観を重視して治療を計画し伴走していく、そんな診療所でありたいと思っています。そのために、わかりやすく十分に説明し、納得した上で治療を受けていただけるよう心がけています。気軽にご相談ください。